木村家住宅主屋(きむらけじゅうたくしゅおく)
明治14年建築
港沿いの裏通りに西面して建つ間口四間半の町屋。上下階とも正面に出格子を入れ、建ちの高い二階は出桁造で、貫をみせた真壁造漆喰塗とする。内部は南を広い土間とし、北にミセと座敷二室を一列に並べ、二階に広間を設ける。明治期の港町の様相を伝えている。



木村家住宅離れ(きむらけじゅうたくはなれ)
昭和前期建築
敷地の東北隅、土蔵北面に接して建つ。切妻造鉄板葺の二階建で、西面北端を渡廊下で主屋と接続する。一階は北を廊下、南を倉庫とし、東面北端に出入口を設ける。二階の座敷は海を望む東面全面を手摺付の窓とする。土蔵と並んで港側の屋敷構えを形成している。





木村家住宅土蔵(きむらけじゅうたくどぞう)
明治前期建築

敷地東面の過半を占めて建つ。土蔵造二階建、切妻造鉄板葺で、西面南寄りに戸口を設け、一部腰を海鼠壁とする。港沿いの通りに面する東面は一階に三連の上下窓、二階中央に縁取付の窓を設け、腰を縦板張とする。離れと同じく港側の屋敷構えを形成している。

 



木村家住宅風呂(きむらけじゅうたくふろ)

明治14年頃建築/大正3年改修

敷地南面の中央部、主屋と土蔵の間に建つ。片流れ屋根鋼板葺で、出桁で軒を深くつくり、主屋と土蔵をつなぐ通路を兼ねる。もと物置で、後に東半を風呂、西半を釜場に改修した。風呂の内壁を装飾タイル張とするなど、大正期の地域名士の暮らしの一端を伝える。


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