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県教育委員会では、平成24年度、「学力向上システム構築事業」を立ち上げました。 本事業は、平成28年度までの5年間実施する予定です。子どもたちの確かな学力の一層の定着向上に向けて、県全体で、組織的、継続的に取り組みます。
平成24年度は、主として、次の5つのことを実施しています。 ① 今後の県の方針を明らかにする「愛媛県学力向上戦略会議」の開催 ② 全小中学校への学力向上推進主任の設置と研修会の開催 ③ 悉皆による愛媛県学力診断調査及び定着度確認テストの実施 ④ 上記調査の結果集計・分析に資する「学習成果検証システム」の構築・運用 ⑤ 授業改善のアイデア等を集めた「学びの森学習支援サイト」の開設
このうち、 ■ 学力向上推進主任研修 ■ 県学力診断調査及び定着度確認テスト について、これまでの取組内容を紹介します。 |
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■ 学力向上推進主任研修 |
県教育委員会では、学力調査等を生かしたPDCAサイクルの確立や教師個々の授業改善に向けた取組を推進するリーダーとして、平成24年度から、全学校に学力向上推進主任を設置しました。 今年度は、管内別学力向上推進主任研修会を4(5)月、11月の2回開催しました。また、平成25年2月には、「愛媛県学力向上フォーラム」の開催を予定しています。 学力向上推進主任が一堂に会し、研修を深め、その内容を自校の教員に伝えることによって、県内各学校の学力向上に関する取組は、だんだんと充実しています。 今回は、平成24年11月19日(月)、学力向上推進モデル校の1つである四国中央市立松柏小学校で開かれた、東予教育事務所管内学力向上推進主任研修会小学校の部の様子を紹介します。
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《授業公開》13:15~14:00 松柏小学校では、全学級の授業が公開されました。 松柏小学校における「学力向上へのアプローチ(H24.2学期)」の概要を示します。 |
【授業改善】 |
【学び方の指導】 |
○ ユニバーサルデザインの授業(※) ・焦点化 ・ 共有化 ・ 視覚化 ○ 読解力につながる「書く活動」 ○ 校内研修 ○ 授業交流 ・授業公開、授業参観、意見交換の習慣化 ・効果的なフィードバックの工夫 ○ 教職員への情報提供(学力向上推進主任) ・学力アッププロジェクト便り |
○ 話し方・聞き方(これまでの取組を継続) ・話合いマニュアルの活用 ○ ノート指導 ・発達段階に応じた意識統一 ○ 学習用具 ・普段必ず用意するもの ・授業中の机上の整頓 ○ 授業の心構え(立腰) | |
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【家庭との連携】 |
【継続的な検証改善】 |
○ 学年便り、学級便り等のお知らせ ○ 保護者アンケート ○ 自主学習の推進 ○ 家庭学習の手引き(これまでの取組を継続) ○ レベルアップカード |
○ 調査問題を活用したPDCAサイクルの強化 ○ 学力調査結果を反映した指導の充実 ○ 週案を活用した授業評価 ○ 教師の組織力向上調査 ○ 学校信頼度調査 | |
※ ユニバーサルデザインの授業とは? 3つの観点を意識する |
焦点化 |
視覚化 |
共有化 |
(シンプル) |
(ビジュアル) |
(シェア) |
■ ねらいや活動を絞ること
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■ 視覚的な理解を重視 (写真・挿絵・センテンスカード・動作化・劇化・図解など) |
■ 一人のよい考えを分かち合うこと〈思考過程の共有〉
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《取組発表》14:15~14:45
松柏小学校の学力向上推進主任、友安敏博教諭による学校の取組発表がありました。 アンケートを実施し、児童、保護者、教職員の意識を比較する取組や、児童会が主体となって作成する「レベルアップカード」を用いた生活・学習習慣づくりなど、他校の参考となる実践が数多く示されました。
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《義務教育課説明》14:45~15:15 |
義務教育課教育指導グループ、田坂文明担当係長が、全国学力・学習状況調査の分析結果に基づき、愛媛の児童生徒は、全国と比較して授業中の落ち着きがあり、熱意を持って勉強していること、教師は、発問や指導の工夫などに熱心であること、反面、自分の考えを説明したり書いたりすることを苦手とする児童の割合が全国平均を上回っていることなどについて説明しました。 |
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《グループ別協議》15:30~16:20
各学校では、今年度から学力向上推進計画を作成し、日々の授業改善や、家庭学習、ドリル学習の充実、評価の在り方の研究等、学力向上に関する取組の強化を図っています。 東予教育事務所管内では、地域別に6人程度の小グループに分かれ、学校の推進組織づくりや成果のあった取組等について、活発な協議を展開しました。 |
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■ 県学力診断調査及び定着度確認テスト |
県教育委員会では、これまで一部地域や希望する学校のみを対象に実施していた県独自の学力調査を、今年度から、全ての小学5、6年生、中学2年生を対象に実施しています。 小学5、6年生を対象とする定着度確認テストは、国・社・算・理の4教科について、各教科20分間で実施するものです。 小学5年生と中学2年生を対象とする県学力診断調査は、小学校は国・社・算・理の4教科、中学校は国・社・数・理・英の5教科について、各教科、小学校45分間、中学校50分間で実施するものです。
いずれの調査にも、「実生活に生きて働く力」が身に付いているかどうかをみる問題を取り入れています。7月上旬・12月上旬に実施した定着度確認テストを基に、各教科の調査問題には、先生方にこのような点を重視して日々の授業を進めてもらいたいという作成者のメッセージがこめられています。
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