学校紹介
ものづくりから人づくりへ ーいい汗をかこうー
愛媛県立今治工業高等学校長 末光 博明

1 学校の概要

  本校は桜の名所でもある蒼社川のほとりに位置し、閑静で十分な敷地面積を誇り、学業に専念するには最適な環境である。今年度創立70周年を迎える本校は、昭和17年今治市立工業学校として創立され、機械科・工業化学科の2科1学級45名の2学級編成で出発した。翌年県立移管に伴い、愛媛県立今治工業学校と改称、そして、昭和27年に愛媛県立今治工業高等学校となった。現在では、機械科・電子機械科・電気科・情報技術科・環境化学科・繊維工学科・デザイン科・繊維デザイン科の8学科、19学級を抱え、多様化した社会に対応している。今年度651名の生徒が在籍している。

機械科 電子機械科 電気科
情報技術科 環境化学科 繊維デザイン科
       繊維工学科  デザイン科


2 目標と成果

 本校の校訓「真理の探究 勤労の尊重 責任の完遂」のもと、努力目標として、「ものづくりから人づくりへーいい汗をかこうー」を掲げ、生徒一人一人が夢の実現を目指して、勉学や部活動に励んでいる。努力目標を体・知・徳の面から次のように細分化して実践している。


体に汗をかこう  ○ものづくりで汗を
 ○部活動で汗を
 ○インターンシップやボランティアで汗を

頭に汗をかこう  ○授業で汗を
 ○資格取得や検定で汗を

心に汗をかこう  ○道徳心を身に付けさせます
 ○社会で通用するマナーを身に付けさせます


学習活動においては、平素の授業に加え、各種資格試験の合格を目指して日々行われている補習に励んでおり、各種検定や資格試験にも大勢の合格者や成績優秀者を輩出している。

部活動においても、全国大会での上位入賞を目指し、日々精力的に活動に取り組んでいる。本校の部活動は、体育的部・文化的部・生産的部・奉仕的部・同好会に分かれており、各大会で成果を上げている。

  体育的部においては、弓道部の活躍が顕著である。昨年度国民体育大会で入賞し、全国高等学校選抜大会では男女団体出場を果たした。また、男子個人では、全国優勝の快挙を成し遂げた。今年度の愛媛県高等学校総合体育大会では男子団体で優勝旗を持ち帰りインターハイ出場を果たしている。また、陸上競技部の男子円盤投げにおいてもインターハイ出場を決めている。レスリング部は昨年度の愛媛県高等学校新人レスリング大会において66kg級で優勝、55kg級で準優勝を遂げ、全国高等学校選抜レスリング選手権大会への出場を果たしている。

一方、生産的部においては、環境化学部が高校生ものづくりコンテスト化学分析部門で全国大会に連続出場したのを筆頭に機械部・電子機械部は第7回ロボットアメリカンフットボール全国大会でベスト8の成績を収め、デザイン部は第11回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会へ、写真部は第35回全国高等学校総合文化祭への出場を果たした。また、機織・染色部において、各種のオリジナルタオルを製作している。


オリジナルタオル
(機織・染色部生徒作品)

 部の取組ではないが、昨年度、今治市役所より「ご当地ナンバープレート」を依頼され、デザイン科が「しまなみナンバープレート」のデザインを製作し地域に貢献したことは記憶に新しい。



3 おわりに

平成24年6月17日(日)、履正社高等学校(大阪)の野球部を招いて試合を行い、70周年記念行事に弾みをつけることができた。クラスマッチ、運動会、今工祭、各種講演会そして航空写真撮影など様々な周年行事を予定している。創立70周年記念式典と記念講演会は、体育館の耐震工事が今年の7月下旬から12月にかけて行われるため、平成25年2月1日に実施される予定となっている。この周年行事を盛り上げるため、シンボルマークを作成したり、記念のオリジナルタオルを製作したりしている。このタオルは、創立70周年に思い出を残すべく繊維工学科、繊維デザイン科、機織・染色部の生徒が協力して製作している。1,500枚を目標にデザインから始めて、織り、縫製まで行っている。

「70年の軌跡、さらなる未来へ」をスローガンに、今工の新時代に向けて新たな一歩を生徒とともに踏み出していきたい。



    創立70周年シンボルマーク

今工の校章にも描かれている「歯車」を中心に未来へ突き進むようなイメージを矢印で表現している。