特集


食育の推進について(「子どもの健康を育む総合食育推進事業」実施報告)
保健体育課

スーパーグローバルハイスクール推進事業(愛媛県立松山東高等学校)
高校教育課

文部科学省人権教育指定校事業報告
人権教育課

東予地域及び南予地域への肢体不自由特別支援学校開設
特別支援教育課


食育の推進について
(「子どもの健康を育む総合食育推進事業」実施報告)

~文部科学省 スーパー食育スクール事業を受けて~

  県教育委員会では、文部科学省の委託を受け、栄養教諭を中心に、外部の専門家や大学、企業等と連携し、子どもたちの食に関する健康課題解決のため、基本的な生活習慣の改善を図ることを目的として様々な取組を実践しました。
 実践校に指定された松山市立新玉小学校では、食の重要性をテーマに全校集会を開催したり、普段食べている給食の主食の量を測ったりしました。
 また、食育の推進を県内で広めるため開催した「食育ステップアップ研修会」では、県内の教職員及び市町教育委員会担当者約150名が参加し、新玉小学校の実践発表や「大人の責任です!元気をつくる食と生活の環境づくり」と題して、東海大学体育学部教授 萩 裕美子氏から御講演をいただきました。
このほか、県庁食堂「グリル白百合」では、全国学校給食週間(毎年1月24日から30日)に合わせて久万高原町のとうきびごはんや四国中央市の里芋団子など県内で子どもたちが食べている給食メニューを定食にアレンジして提供し、学校給食をPRしました。(予定の約180食を完売)
 
 実践校松山市立新玉小学校の取組
 
 ○松山市学校給食研究大会(H26.11.28)

○給食における主食量の確認(6年生)

 
   
○食育ステップアップ研修会 (H27.1.19)

○県庁食堂「グリル白百合」での学校給食メニュー定食
(H27.1.23)

   
 
スーパーグローバル推進事業(愛媛県立松山東高等学校)

 文部科学省では、急速にグローバル化が加速する現状を踏まえ、社会課題に対する関心と深い教養に加え、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高等学校段階から育成することを目的として、今年度から本事業を実施しています。
 
 <本事業の概要>
 平成26年度から5年間、文部科学省からスーパーグローバルハイスクールに指定された松山東高等学校では、研究開発課題「東高 がんばっていきましょい-ALL愛媛で育てる世界に羽ばたく人材-」を掲げ、輝かしい伝統を受け継ぎ、新たな創造を切り拓く、人間的魅力のあるグローバル・リーダーの育成を目指しています。

松山東高等学校では、県教育委員会、県内企業、大学等、産学官連携の下、「愛媛の力」を結集し、現在1年生を対象に

○ 「総合的な学習の時間」において、環境、医療、教育等をテーマにしたグローバルな視点での課題研究に取り組む          「グローバル明教」

○ 台湾、韓国、インドネシア等で行う海外フィールドワーク

○ 各教科を英語で学ぶことにより、教科知識・語学力・思考力・コミュニケーション能力等を統合して育成するクリル(内容言語統合型学習)を行う「坊っちゃんタイム」

などに取り組んでいます。
 
 主な取組の紹介
 
 【松山市内フィールドワーク】
   
 坂の上の雲ミュージアム  秋山兄弟生家
 
 【愛媛県内フィールドワーク】
   
 井関農機 住友林業 
 
 【海外フィールドワーク】
   
 韓 国 上 海 
   
 台 湾 ジャカルタ 
 
 【内容言語統合型学習(クリル)】
   
 
 
 
 
 
 
文部科学省人権教育指定校事業報告

文部科学省人権教育研究指定校事業報告1

互いの人権を尊重し、共に学び支え合う児童の育成

 今治市立日高小学校
 1 はじめに
 
 本校区は、今治市中心部より西寄りの郊外に位置し、南東には蒼社川の豊かな水が流れる自然豊かなところです。本校は、学級数22学級、児童数577名の中規模校です。
「よく考え、仲よく励む、たくましい子の育成」という教育目標の下、実践を重ねてきました。「日高っ子なかよし宣言」をつくり、校内に掲示し、人権意識を高めています。
 
   【日高っ子なかよし宣言】
 
 2 互いの人権を尊重し、共に学び合い伝え合う学習の推進
 
(1)伝え合う力を育て人権意識を高めるための取組
 
ア 「聞き方名人」、「発表の仕方」の教室掲示
 教室前面に「聞き方名人」「発表の仕方」を掲示し活用を図り、成果が上がってきています。
イ 小集団での「話合いの進め方カード」の活用
 カードを活用して話合いを積み重ねた結果、上手に伝え合うことができるようになりました。
ウ 「伝え合う力」を伸ばすためのその他の実践 

本校では、学年発表集会、壮行会など様々な集会を行い、児童が互いの感想を伝え合う場を設定しています。中でも、「うしお朝会」は本校独自の朝会で、地域文集「うしお」に掲載された作品を、書いた本人が発表し、作品に対する感想を他の児童が全校児童に伝えています。感想だけでなく、書いた児童の普段のよさやがんばりを伝える児童もおり、全校児童も熱心に聞いています。また、教師がよさや作成のコツを紹介し、伝え合いの手本を全校に示すことができ、書く意欲を高めています。

 
 
 (2)「伝え合う力」を伸ばし人権意識の高まりから行動につなげるための授業実践
 「伝え合う力」を伸ばすために、小集団活動を進んで取り入れています。実践例を紹介します。
 
 ア 5年学級活動「5年3組大作戦 学級がもっとよくなる方法を考えよう」
 この授業で大切なことは、学級の問題に自分たち自身が気付き、優しい言葉で友達と伝え合い、解決しようとする気持ちを高めることです。
 
 (ア)伝え合う場面の設定
 写真にあるような話合いのポイント図を活用します。「A:そうじの問題が解決できる方法か」「B:みんなの目指すそうじに向かって盛り上がれるか」という二つの視点に基づいて、ねらいに即した話合いができるようになりました。  
   【話し合いのポイント図】
 
 (イ)伝え合いの成果
 友達のよさや司会団のがんばりを称える振り返りの場では「みんなの気持ちが分かり、うれしかった。みんなのことを信頼できると思った。一人だったらきちんとできないけれどいっしょだとがんばれそうだ」と互いのよさを認めることができていました。  
   【作戦ボードで伝え合い】
 
 イ 5年体育科ボール運動「笑顔の花咲くサークルティーボール」
  この授業で大切なことは、友達の技能に合った作戦を考えたり、ゲーム中に温かい励ましの言葉をかけたりする「伝え合う」活動を通して、仲間意識を高めることです。
 
 (ア)伝え合う場面の設定
 班学習では、作戦ボードで作戦を考えさせました。守備の様子がイメージしやすいので、互いの考えを伝えたり、理解したりすることがやすくなりました。振り返りの場面では、友達に励まされたことやうれしかったことを付箋に書き、「笑顔の花ボード」に貼り付けることで互いの気持ちを伝え合うことができました。  
   【笑顔ボード】
 
 (イ)伝え合いの成果
  班学習の作戦ボードが有効で意欲的な話合いができていました。力を合わせないと勝てないゲームで、ミスした友達を責めない、ミスをカバーする、チームでまとまることなどの大切さを感じ取ることができました。振り返りでは、友達のよさを「笑顔の花ボード」に貼り付けみんな笑顔があふれていました。
 
 3 互いの人権を尊重し、共に学び合い伝え合う仲間づくりの推進
 
(1)異年齢集団による主体的なスマイル班活動
 自分の大切さとともに他の人の大切さを認める人権感覚を育成するために、1~6年生までを48班に分け、12人程度の異年齢集団(スマイル班)を組織しています。
 
 ア 運動会の応援合戦で仲間づくり
 本校は、赤組、青組、黄色の三色対抗で行っています。応援合戦では、高学年を中心に応援内容を考え、練習に取り組んでいます。6年生の児童が自主的に応援練習をリードできるように事前の指導をしっかり行いました。「声が昨日より大きくなってきました。ジャンプをするときには、もっと高く跳んでください」など応援団長のアドバイスを聞いて、児童一丸となって練習に取り組みました。当日は勇ましい声が響き渡り、すばらしい応援になりました。  
   【盛り上がる応援合戦】
 
 イ サツマイモ作りや焼き芋集会で仲間づくり
 本校では、6年生を中心にスマイル班単位でサツマイモを栽培し、11月には収穫祭で焼き芋を作っています。サツマイモ作りは、6年生の総合的な学習に位置付け、6年生一人一人が活躍できるように配慮して、達成感を持たせたり、責任感のある行動をとったりできるように指導方法を工夫しています。6年生がよいモデルを示すことにより、人権を尊重した仲間づくりが学校全体に広がっています。  
   【集会を盛り上げるイモレンジャー】
 
 4 学校、家庭、地域が豊かにつながる地域・家庭連携の推進
(1)互いを認め合い支え合う主体的な学校行事(人権集会)
 
 人権劇は、児童や保護者に大変な感動を呼びました。この作品は、「本当の人間の友達を得たとき、心の中でぼたん(の花)が咲いた姉妹(鬼の姿をした)の物語」を主題としたもので、作者は、本校の6年保護者の方です。当日まで熱心な演技指導もしていただきました。保護者、児童、教師が力を合わせて作り上げた「ぼたん」を、本校の継承すべき人権劇として育てていきたいと思っています。  
   【人権劇「ぼたん」上演】
 
 (2)福祉・人権教育だより「さんらいず」
 
 本校では保護者向けに毎月1回、福祉・人権教育だより「さんらいず」を発行しています。10年以上にわたって発行され続けており、150号に到達しました。教職員が月ごとに交代で執筆を担当し、同和問題をはじめとする様々な人権問題に正面から向き合い、熱い思いや体験、また人権上の問題について日ごろ思っていることなどを綴っており、保護者からも好評を博しています。
 
 

「さんらいず」は、教員の皆様の人権教育への取組や学ばれている内容が記されており、保護者に人権について考える機会を与えてくれています。人権教育は子どもたちに必要なことだと思いますが、家庭では話題になることがありません。これからも「さんらいず」を人権について考えるきっかけにしたいと思います。                                    (保護者の感想より)

 
 5 おわりに
 
 2年間、本校の人権課題である表現力育成や規範意識の醸成に全力で取り組み、少しずつその高まりを感じています。これからも互いの人権を尊重し共に学び支え合う児童を育てるために努力したいと思います。
 
 
 文部科学省人権教育研究指定校事業報告2
 命のつながりを考え、自他の人権を尊重し、共に生きる生徒の育成

八幡浜市立愛宕中学校  

 
 1 はじめに
 
 八幡浜市は、愛媛県西部佐田岬半島の付け根に位置しています。漁業と柑橘栽培が盛んで、四国・九州の玄関口として賑わいを見せる港町としても知られています。本校の生徒は、明るく素直な生徒が多く、授業や集会で自分の考えを積極的に発表したり、学校行事や地域行事でも全校生徒が一丸となって活動を盛り上げたりすることができます。しかしながら、普段の生活の中においては、人間関係づくりに悩んだり、自己肯定感が低かったりという課題もあげられます。そこで、教育目標「子どもが育つ学校~自分から仲間とともに~」を掲げ、生徒の実態を踏まえた人権教育の指導方法の在り方について、実践をしてきました。その一部を紹介します。
 
 2 鍛え合い紡ぎ合う仲間つくりの実践
 
 (1)人権サークルリバティの活動
 人権サークルリバティは、今から25年前「身近な差別を無くしていきたい」という生徒たちの願いから誕生した自主活動組織です。毎年、30~40名の生徒が様々な人権問題について考える活動を行っています。
 
 ア 人権こども会議(小・中連携)
 6月と11月の年2回、校区内の小学校2校と「言葉遣い、あいさつ、仲間づくり」の共通テーマで、各校代表児童とリバティメンバーが意見を出し合いました。会議では、「悪口を言ったり、人の嫌がることをしたりする級友に注意することができない自分がいる」という意見に対して、小・中学生が実体験に基づく考えや思いを積極的に発表することができました。中学生のアドバイスが、小学生の課題の解決策につながりました。  
   【人権こども会議】
 
 イ 人権集会を中心とした話合い活動
  人権集会は、互いの良さや考えを認め合い、生徒が主体的に人権について考える重要な場として位置付けています。第1回目は、「四面鏡」というグループワークを通して、「友達の良さに気付き、自他の個性を尊重する態度を養う」ことを目標に行いました。第2回目は、「言葉のもつ重みについて考え、よりよい人間関係を築くためにどうすればよいか」という議題で、話合い活動を行いました。生徒たちは、これらの活動を通して、人柄や個性を理解した関わり(互いを認め合うこと)の大切さに気付くことができました。  
   【人権集会「四面鏡」】
 
  ウ 人権委員会夏季合同研修会(中・高連携)
 本年度、地元の高校で行われた合同人権学習会にリバティメンバー20名が参加しました。様々な人権問題を学習し、人権委員会等相互の親睦を深めることにより、今後の各校での人権委員会等の活性化を図ることをねらいとし、中学生と高校生総勢75名で交流を図りました。グループ討議では、高校生の深い考え 方にふれることで、人権意識のさらなる向上につながりました。また、中学校と高校の教員間で、人権教育の推進状況、使用教材や学習内容の情報交換も行い、中・高連携の良い機会となりました。今後も、合同研修会を継続していくことにしています。
 
 
第1講座 「手話コーラス」
第2講座 「人と人をつなぐもの」
第3講座 「環境と人権」
第4講座 「私の中の差別意識」
第5講座 「人権カレンダー制作」
 
 【合同人権学習会の内容】  【手話コーラスの練習風景】
 
 (2)仲間と関わる力を育てる学習活動
 第1学年では、構成的グループエンカウンターの取組を行いました。これは、ふれあいを通して「自己理解と他者理解を深め、仲間とかかわる力を育む」ことを目標としています。心理カウンセラーによる校内研修を行い、年間活動プログラムを作成し、計画的・定期的に実践しました。生徒たちは、様々なエクササイズを通して、自己開示を図りながら、相手の個性や考えを受容しようとする態度が芽生えました。  
   【エンカウンターの授業】
 
 3 学び合い紡ぎ合う学習活動の実践
 
 (1)人権・同和教育年間指導計画の改善
 人権教育を全ての教育活動の中で計画的に一貫性をもって進めていくために、指導計画の見直しを行いました。本校区では、小・中学校で使用する学習資料について情報交換を行い、系統性のある同和問題学習の推進に努めています。「部落差別の歴史」「水平社宣言と西光万吉」「渋染一揆」「夕やけがうつくしい」などの資料は、小・中学校共通の教材として学習しており、中学校入学後の学校間格差が起こらないようにしています。また、同じ資料を使い、中学校で再度学習することで、部落差別に対する知的理解がより深まり、差別解消に向けた意識の高まりにつながりました。
 
 (2)差別の現実に学ぶ同和問題学習の充実
 部落差別が、「いかに身近な問題で、生活の中に潜んでいるのか」ということや、「解決に向けた意欲や態度を育てていく」ために、教材開発もすすめました。 昨年度は、「竹田の子守唄」を題材として取り上げ、市の人権啓発課より講師を招き、差別解消に向けた思いを語っていただきました。今年度は、福祉会館での現地学習や部落差別に関する市民意識調査の結果なども活用し、生徒たちに課題意識をもたせる授業を行いました。  
   【講師の語り】
 
 4 家庭・地域との連携と啓発
 
 (1)PTA人権教育部の取組
 PTA人権教育部では、現地学習会をはじめ、人権講演会の企画など様々な人権学習を行っています。近年は、「自己肯定感の低い生徒の割合が高い」という実態を受け、「自尊感情を高めるための親と子の関わり」をテーマに、アンケート調査を行い、分析結果をPTA人権だよりに掲載し、啓発活動を行いました。親子関係を振り返り、子どもとの接し方や言葉の掛け方について見つめ直す良い機会となりました。  
   【現地研修会の様子】
 
 (2)人権啓発劇の取組
 第3学年では、毎年、総合的な学習の時間に人権劇を制作し、文化祭で全校生徒や保護者、地域の方々への啓発を行っています。ここ数年は、いじめ問題を中心に劇を制作しており、脚本づくりや演劇を通して、「差別をしない、差別を許さない」意識と行動力を育てることにつながりました。  
   【人権劇を演じる3年生】
 
 5 おわりに
 生徒(リバティ)が運営する人権子ども会議や人権集会などの取組は、自校における人権リーダーの育成に成果をあげました。 生徒は、自分に対する見方が変わったり(自己理解)、相手の個性を理解(他者理解)し、仲間とよりよく関わろうとしたりする姿が見られるようになり、自己肯定感の高まりを実感しています。今後も、より良い集団づくりを目指し、全教職員で更なる人権教育の推進に取り組んでいきたいと考えています。
 
 
愛媛県立新居浜特別支援学校川西分校・ 愛媛県立宇和特別支援学校肢体不自由部門の開設
 
 平成27年4月、肢体不自由のある子どもたちが学ぶ新居浜特別支援学校川西分校と宇和特別支援学校肢体不自由部門を開設します。
 
   
新居浜特別支援学校川西分校
(新居浜市宮西町4番46号)
 宇和特別支援学校肢体不自由部門
(西予市宇和町卯之町3丁目85番地)
 
 ■ 愛媛県教育委員会では、東・南予地域で暮らす肢体不自由のある子どもたちの自立と社会参加に向けて、専門性の高い教育   が提供できるよう、新居浜市と西予市に肢体不自由特別支援学校を新たに開設することとしました。

東予地域については、新居浜西高等学校第2教棟(旧家政科教棟)を改修して、新居浜特別支援学校川西分校を設置し、南予地域については、宇和特別支援学校聴覚障害部門の余裕教室を活用・改修して、同校肢体不自由部門を設置します。

学校開設が決まり、保護者向け説明会や教育相談会を開催したところ、児童生徒本人や保護者の皆さんには、住み慣れた地元で専門的な肢体不自由教育が受けられるようになると、心から喜んでいただきました。

 

 
■ 今回、開設する分校等では、平成27年4月から小学部、中学部、高等部の全ての学年で児童生徒の入学・転学を受け入れま   す。
 
  子ども一人一人の障害の状態や発達の段階、生活経験等に応じて、教科学習や歩行・日常生活動作などの身体機能を高める指導、豊かなコミュニケーション力を育てる指導を行うほか、将来の社会的自立・職業自立に向けて、キャリア教育を推進します。
 
   
   ※写真は、県立しげのぶ特別支援学校
 
  ■ 身体の動きや移動に困難さがある子どもたちが、安全・安心に学校生活を送れるよう、スロープや手すり、車椅子対応のエレベーター、多目的トイレの設置、段差の解消など、校舎のバリアフリー化を図るとともに、各教室にはエアコンや洗面台を設置しました。また、身体機能の改善・向上を図るための学習を行う自立活動室や、医療的ケア専用のケアルームも整備しました。
 
   
教室の段差解消のために吊戸を設置 スロープの設置  
   
エレベーターの設置  普通教室、特別教室へのエアコン設置
   
 シャワー付き多目的トイレの設置  
 
 ■ 通学に係る保護者の負担軽減を図るため、車椅子のまま乗降できるリフト付きスクールバスを運行します。

新居浜特別支援学校川西分校:児童生徒定員24名の中型バス2台

宇和特別支援学校肢体不自由部門:児童生徒定員10名の小型バス3台
 
 
 リフト付きスクールバス
 
■ 給食は、子ども一人一人の障害の状態に応じて、普通食を食べやすい硬さや大きさの特別食(刻み食、ペースト食等)に再調理します。

 川西分校については、新居浜市学校給食センターから普通食の提供を受け、分校内で再調理を行います。宇和特別支援学校肢体不自由部門については、校内で普通食と特別食を調理します。
 
   
特別食(刻み食)  特別食(ペースト食)
 
■ 子どもの健康の維持・管理に努めるとともに、急な体調変化等に迅速に対応するため、新居浜市・西予市教育委員会教育長の立会いのもと、学校と地元の総合病院との間で、救急搬送時の受入れや教員研修への協力に関する覚書を締結しました。
 
新居浜特別支援学校川西分校⇔県立新居浜病院、愛媛労災病院、住友別子病院、十全総合病院

宇和特別支援学校肢体不自由部門⇔西予市立西予市民病院、西予市立野村病院

 また、地元新居浜市医師会、西予市医師会には、児童生徒の主治医と担任教員との日常的な連携について協力をお願いしています。

 
   
 左から古林十全総合病院長(代理)、宮内愛媛労災病院長(代理)、酒井県立新居浜病院長、阿部新居浜市教育委員会教育長、印南新居浜特別支援学校長、鈴木住友別子病院長(代理)、西原特別支援教育課長(H27.2.10 新居浜市役所)   左から守田野村病院長、末光西予市民病院長、宇都宮西予市教育委員会教育長、中村宇和特別支援学校長、西原特別支援教育課長(H27.2.2 西予市教育保健センター)
 
■ これまで、関係の市町や学校、関係機関等の御協力をいただきながら、両校の円滑な開設に向けて準備を進めてきました。

 平成27年4月からは、子ども一人一人の自立と社会参加を目指し、きめ細やかな指導・支援を行うとともに、両校の子どもと地域の同世代の子どもや人々との交流を深め、地域から愛され、地域から必要とされる学校づくりに努めて参ります。