宮ノ瀬窯水車小屋(みやのせがますいしゃごや)

  明治中期建築。乱積石垣(※1)を基礎とする木造平屋建で、砥部町南部の砥部川沿いに建つ。原石を杵で砕く「乾づき室」と水簸(※2)に用いる「水づき室」を水車の両側に左右対称に配する。陶土圧縮装置や石粉に含まれる粗い粒子を細かく摺り込むトロメルと呼ばれる回転式ドラム缶も備えるなど砥部焼の陶土生産工程を集約した近代的製陶施設である。

  ※1:自然石または四角形の切石を大小とりまぜ、不規則に積んだ石垣。
  ※2:すいひ。石粉を水でろ過し、粗い粒子を取り除くこと。
  

   

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