平成30年度 「えひめ教育の日」推進大会
県教育長祝辞


                                 日時:平成30年1028
                                 場所:宇和文化会館

 

 平成30年度「えひめ教育の日」推進大会並びに推進フェスティバルの御盛会、誠におめでとうございます。

 推進会議の皆様方には、日頃より、「えひめ教育の日」の普及・定着はもとより、本県教育の振興・発展に格別の御尽力を賜り、厚くお礼を申し上げますとともに、本大会を共催いただいております一般社団法人えひめ若年人材育成推進機構の皆様方、そして開催地の西予市教育委員会並びに学校関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

 平成30年7月豪雨により、西予市をはじめ県内の多くの地域で甚大な被害が発生し、かけがえのない命が多数失われたことに対し、心から哀悼の意を表します。また、推進会議の皆様方におかれましては、復旧・復興に向けた様々な御支援・御協力を賜っており、深く感謝申し上げます。

 県教育委員会においては、発災後速やかに、被災学校施設の復旧や児童生徒の心のケアに適切に対応するためのスクールカウンセラー等の派遣体制強化、経済的な理由により就学困難となった児童生徒への学用品等の支援や学習をサポートする教育活動支援員の配置などに取り組んでおり、引き続き、被災した児童生徒が不安なく学校生活を送れることができるよう、しっかりと取り組んでいく所存です。

 さて、現在、我が国の教育は、人口減少社会の到来とともに、AI、IoTなどの技術革新やグローバル化の進展などにより、大きな変革期を迎えています。このような中、子どもたちが自らの力で社会を切り拓くための資質能力の確実な育成が求められており、改訂された学習指導要領においては、主体的・対話的で深い学びの視点に立った授業改善や英語教育の充実、プログラミング的思考力の育成等が求められるなど、新しい教育に向けた取組が進められています。

 本県においても、学力向上推進3か年計画に沿って、新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善や本県独自の学習プリントの作成などにより、基礎と応用のバランスの取れた確かな学力の育成に取り組むほか、県内企業等の協力を得て、中学生が5日間に拡充した職場体験に取り組む「ジョブチャレンジU−15事業」の実施によりキャリア教育の充実を図るとともに、地域社会や産業を支える有為な人材の育成や、地域とともに魅力ある学校づくりに取り組むなど、家庭・地域社会等と連携・協働しながら教育活動の充実を図っているところです。

本日は、地元の小・中・高校生による発表や伝統芸能の披露等が行われるほか、大阪大学大学院の志水宏吉(しみず こうきち)教授から、「つながりが子どもを育てる」と題した記念講演が行われることとなっており、家庭・学校・地域のつながりが、子どもの健やかな成長にとっていかに重要であるかなど、大変参考になるお話がいただけるものと思っております。

 本日の推進大会・推進フェスティバルが実り多いものとなり、家庭や地域、企業など県民総ぐるみの教育を推進していくため、改めて県民一人ひとりが教育について考え、行動する契機となるよう強く期待いたします。

結びに、推進会議の益々の御発展と、御出席の皆様方の御健勝・御多幸を心から祈念申し上げまして、お祝いの言葉といたします。

平成301028日        

愛媛県教育委員会教育長 三好 伊佐夫