歴史文化博物館 特別展「昭和子ども図鑑」

生涯学習課

地域のスポーツ人材を活用した運動部活動の活性化

保健体育課

歴史文化博物館 特別展「昭和子ども図鑑」

生涯学習課



開催期間:平成23年7月16日・土曜日から9月4日・日曜日
開館時間:午前9時から午後5時30分 (展示室への入室は午後5時まで)
※8月1日から8月21日は午後6時30分まで開館(入室は午後6時まで)
休館日:7月19日・火曜日
会場:企画展示室



※( )内は20名以上の団体料金
※小、中学生の方は、常設展観覧料は無料です。



 この展覧会では、昭和の子どもが楽しんでいたモノが大集合します。

 子どもにとって身近で大好きな食べ物はお菓子。誰にでも思い出の味としてキオクに遺るお菓子があるのではないでしょうか。1909年に大阪で創業した菓子卸売業最大手の株式会社山星屋は、江戸時代から現代までのお菓子の歴史を物語る3万点を超えるコレクションを所蔵されています。その膨大なコレクションの中から、大正・昭和にかけての資料を中心に選び、お菓子の歴史と文化を振り返ります。看板・ポスター・菓子箱・おまけなど、懐かしいお菓子資料の数々から、思い出の味を探してみてください。

 また、テレビが普及する昭和30年代まで、子どもの娯楽の中心には紙芝居がありました。塩崎おとぎ紙芝居博物館は、絵元が紙芝居屋に貸し出していた街頭紙芝居30万枚を収蔵している紙芝居の専門館です。博物館に残る当時の紙芝居は1枚1枚が手描きの貴重なもので、子どもに訴えかける力強さや、原画だけが持つ迫力が感じられます。「お笑いユーモア」「チャンバラ時代劇」「活劇ヒーロー」「怪奇ホラー」など、子ども心をわくわくさせた紙芝居の世界が展示室によみがえります。

 目覚ましい戦後復興を遂げた日本は、高度経済成長の時代に突入します。電気釜をはじめ、洗濯機、冷蔵庫と身の回りに電化製品が少しずつ増えていき、暮らしが大きく変化していきます。特に、テレビの出現により、スポーツ中継や数々の番組が生まれ、そこから新しいヒーローも誕生します。展示ではテレビの登場をきっかけにした子どもの世界の変化についても取り上げます。

 当時の子どもが味わったモノ、ハラハラドキドキしたモノ、夢やあこがれだったモノを通じて、昭和という時代の空気をぜひ感じてください。


展示構成
お菓子図鑑/お菓子屋さんの再現/紙芝居図鑑/教育スライド図鑑
青空家電市の再現/おもちゃ図鑑/本屋さんの再現
ホウロウ看板 不二家のミルキー 菓子缶 菓子の紙箱
ホウロウ看板
不二家のミルキー
菓子缶(昭和初期~) 菓子の紙箱(昭和初期)
山星屋コレクション 山星屋コレクション 当館蔵
汽車のキャンディー入れ チョンちゃんチョンちゃん
汽車のキャンディー入れ
(昭和初期)
チョンちゃん(昭和20年代後半)
山星屋コレクション 塩崎おとぎ紙芝居博物館
紙芝居屋さん 恐怖のフランケン恐怖のフランケン
紙芝居屋さん(昭和30年頃) 恐怖のフランケン(昭和22年頃)
井上敬一郎氏提供 塩崎おとぎ紙芝居博物館



地域のスポーツ人材を活用した運動部活動の活性化
保健体育課


《運動部活動の現状と取組の概要》

 本県では、少子化による生徒数の減少やそれに伴う教員数の減少等の影響により、技術的に専門性の高い指導者の不足や教員の高齢化など、いくつかの課題が生じています。
 このような状況の中、地域のスポーツ人材を活用した運動部活動の活性化を図ることなどを目的として、平成22年度から運動部活動の外部指導者(以下、指導員)を学校に派遣し、地域と連携した、充実した運動部活動の在り方について調査研究をするため、モデル校を設置しています。

《モデル校》

平成22年度 新居浜東高等学校、今治北高等学校、西条市立東予西中学校
平成23年度 新居浜東高等学校、今治北高等学校、松山東高等学校、松山工業高等学校、西条市立東予西中学校、松山市立旭中学校、松山市立久米中学校

《指導員の職務及び勤務時間》

○運動部の顧問としての部員の指導及び助言
○大会、練習試合等への申し込み、引率及び指導
○保護者との連携及び協力
○その他顧問としてすべき業務
○指導員は1週につき29時間以内、年間600時間の範囲内で上記の職務を遂行

 モデル校では部活動顧問と指導員、生徒が一体となって運動部活動に取り組んでおります。
 
モデル校のうち、東予西中学校と今治北高校から次のとおり活動報告や感想をいただきましたので御覧ください。


「地域の人材を活かした部活動の在り方」
~学校の教育目標を基にした部活動方針による運営~
 西条市立東予西中学校

西条市立東予中学校
1 はじめに
 本校は、平成22・23年度に「運動部活動指 導員配置モデル実施校」として運動部活動の剣道部の外部指導員(以下、指導員)が1名配置されている。
 東予西中学校区では、スポーツ少年団活動が盛んで、何らかの活動をして中学校へ入学する子どもが多い。中でも剣道は熱心な活動を続けており、剣道スポーツ少年団、中学校剣道部、剣道連盟、道場、公民館、小中学校、剣道保護者会等が協力して活動を進めている。大人になっても道場に通う人が多く、指導者も多い。
 中学校の部活動は、「中学校学習指導要領総則」において、学校教育活動の一環として位置付けられており、生徒がスポーツや文化的活動と巡り合い、豊かな人生を送るための重要な機会である。
 また、人間形成、特に社会人として生きていくための粘り強さ、マナーなどを醸成させるには部活動での豊かな体験が欠かせない。
 しかし、生徒数や教員数の減少に伴い、運動部の部員数や顧問数の減少、顧問の高齢化や実技指導力不足、多様化する生徒のスポーツニーズへの対応等の課題がある。
 そこで、地域の指導者と教員が連携し、学校教育目標を基準として「生徒の自立」を促す運動部活動の在り方を追求することにより、子どものために円滑な部活動運営ができると考えて取り組んでいる。

2 指導員の概要
非常勤講師として勤務しており、月に60時間程度指導し、引率することも可能である。
愛媛県剣道連盟・西条市剣道連盟の役員を務め、地域の道場で長年わたり、小中学生から一般まで幅広く指導されている地域の信頼が厚い指導者に来ていただいている。

3 学校と指導員の連携内容
学校教育目標を基準に部の目標を設定し、顧問と指導員が共通認識の下、指導に当たっている。
大会引率計画の作成や保護者会に関することは主に顧問が担当し、技術指導は主に指導員が行ってる。また、大会等への引率については、指導員も協力して行っている。
全教職員と指導員が触れ合う機会として、行事反省会等を学期に2回程度実施し、互いの理解を深めている。
学校だより、校長室だより等により、学校の情報をできる限り指導員に提供し、学校教育への理解を求めている。
入学式において、指導員を教職員、保護者等へ紹介するとともに、中学校体育連盟にも周知し、その立場を理解していただいた。
指導員は部活動の指導に来たとき及び帰るときに職員室を訪れ、顧問や他の教職員と情報交換を行っている。

4 指導の実際と取組の概要
部活動方針と行動基準
(1) 部活動方針と行動基準 →

<指導員のコメント>
 「集団の中で自分の役割を身に付け、行動できる人間に成長してもらいたい。」と考えている。
 勝利至上主義にならないように配慮して指導している。
部活動の様子
(2) 共に学び合う大切さを教える指導
 学校生活だけでなく家庭内においても「挨拶をする」「勉強をする」「お手伝いをする」を実践し、日々進歩する計画を立案し実行できる生徒に育てたい。
 また、部活動を通してさまざまな物事に対する価値観を共有する努力を続け、共に学び合うことで「理解力の向上」や「コミュニケーション能力の向上」を目指している。






<指導員のコメント>
 剣道は対人スポーツであるため、相手が何を考え、どう動くのかを瞬時に読み取り攻防に活かさなければならない。そのため、相手の立場を尊重し、思いやりのある行動が取れる習慣を身に付けさせる必要がある。

(3) 自立を促す練習
 毎月「目標達成(設定)用紙」を配り自主計画を立てる。各自が生活面、トレーニング、練習のキーポイントなど10項目を設定し毎日チェックする。

時期により練習メニューが変わるが、メニューの意図を説明し掲示する。
「体力測定用紙」を掲示し、測定値の記入をしながら進歩状況を確認させる。
目標達成(設定)用紙 体力測定用紙
毎月の「目標達成(設定)用紙」 体力測定用紙

 表現力・コミュニケーション力という点で、大きな声で自信をもって説明したり話す力を育成することが、全ての部活動・教科に共通する本校の課題である。
 授業だけでなく部活動の場でも、自ら学ぶ姿勢を根幹に据え、目標や反省を仲間の前で発表する機会を設け、仲間とのコミュニケーションを通して「生徒の自立を促し、たくましい実践力を身に付ける」ことを目指して取り組んでいる。

<指導員のコメント>
 命令的な発言を控え、できるだけ生徒の意見交換や活動を取り入れるように配慮している。また、生徒の発想に対して「褒める」ことを適切に取り入れている。
 生徒が自ら考え、自分の課題に積極的に取り組む姿勢が身に付き、自分(指導員)が指導に行けないときでも質の高い練習に取り組めるようになってきた。また、短時間でも効果的な練習が可能になってきた。
 今後は生徒の「学び合う力」や「学びの見方」、「伝える力」を育成するための具体的な取組を行いたい。

<生徒のコメント>
対戦相手と「よかったところ」を伝え合うことが習慣になりました。自分では気付かない自分のよさや反省点に気付くことができました。
先生は、あまり怒らないのですが、自分を律して身近な目標を立て、成果を出していかなければならないので、ほんとはすごく厳しいです。
大会の後などに部員や保護者、先生の前で反省や目標などを発表する機会が与えられます。人前で話すのが苦手なので、すごくプレッシャーです。楽しい雰囲気の中でみんなに励まされ、頑張る気持ちになります。
私たちの指導員の先生は、剣道連盟などで指導的な立場にあり、信頼されている方なので、その指導を受けられるのは有り難いです。

目標達成(設定)用紙 練習風景
目標達成(設定)用紙 練習風景

5 指導員との連携による成果
指導員のお陰で剣道連盟や道場の協力も得られ、円滑な部活動運営が図られている。
顧問の指導力が向上している。
指導員に技術指導を任せられることや、共に生徒引率ができるため、顧問の負担が軽減されている。
生徒に技能とたくましい実践力が身に付いている。
生徒一人ひとりが自立するために必要な主体性が育っている。
生徒が技術的な成長とともに、精神的な成長を図ることができている。
保護者の信頼を得た指導ができている。

6 地域の指導者と連携する上での配慮事項
本校では指導員に恵まれ円滑な部活動運営ができているが、場合によっては、顧問との協力体制づくりが困難な場合がある。地域や競技連盟で信頼を得ている人物に指導していただけることが望ましいと考える。
顧問と外部指導者の指導方針が異なる場合、子どもが戸惑うこととなる。細部まで話し合い、指導方針や各自の担当を明確にし、共通理解をしておく必要がある。
時間的制約を互いに補い合える体制づくりが必要である。


運動部活動指導員配置モデル実施校事業に取り組んで
愛媛県立今治北高等学校(水泳部)

《事業実施における感想》
○顧問
 指導者が2人いることが最大のメリットです。指導員が水上から、私が水中から泳法などを観察し意見を合わせることにより、より的確な指導、改善方法をアドバイスすることができています。練習方法や指導方法に対して、豊富な知識を持つだけでなく、生徒一人ひとりの「気持ち」を成長させていくアドバイスもしていただきました。水泳部を強くしたい、選手を少しでも速くしたい、上手に泳げるようにしたいという気持ちが選手や指導者にも伝わり、高い意識を持って練習に取り組むことができています。


○指導員
 1日2時間、週5日という勤務に多少の不安もありましたが、素直で意欲的な生徒たちに受け入れてもらい、気持ちよく部活動指導のお手伝いをさせていただいています。
 最近の傾向として、スイミングクラブ所属の選手が多い中、本校の選手は学校体育主体であり、屋外プールでの練習は夏場35度という悪条件の時もありますが、そんな中での厳しい練習に耐えて頑張っている生徒たちはすばらしいと思います。


○生徒の感想
3年 男子主将
 毎日来ていただいている指導員の先生は、豊富な経験を生かした熱心な指導を私たちにしてくださいます。様々な種目での、手のかき方やキックの仕方など、多くのことを教えていただいたおかげで、私たちの泳ぎが向上しただけでなく、人間として、一回りも二回りも成長することができました。
 私たちへの熱心な御指導、本当にありがとうございます。これからも私たちが立派な選手になれるよう、御指導よろしくお願いします。

3年 女子主将
 約2年間、指導員の先生と練習してきてたくさん先生のすごさを感じてきました。私が不安や緊張で押しつぶされそうになったときには、背中を押してくださり、気持ちがずっと楽になるのを感じました。それは先生しか持っていない私へのパワーであり、いつも驚きます。この2年間に先生の前で何度も泣いて怒られたり、褒められたりしてきて、身も心も強くなれました。私は先生に指導してもらったこと、出会えたことに感謝しています。

2年 男子部員
 指導員の先生はいつも僕たちのために毎日練習に来てくださって本当にありがたいと感じています。いつも練習熱心で僕たちを指導してくださり、先生は、今では水泳部になくてはならない存在になっています。
 時には口うるさく言われますが、その指導があるからこそ今の自分があると思います。これからも元気で練習に来ていただきたいです。

2年 女子部員
 指導員の先生は、いつも元気で、とても熱心に練習を教えてくれます。練習がしんどくて嫌になっているときも、先生が温かい言葉をかけてくれ、頑張ろうという気持ちになれます。泳ぎ方に悪いところがあれば分かりやすく丁寧に教えてくれます。試合の時には、選手全員のラップタイムを取り、私たちに教えてくれます。
 優しくて時に厳しい先生ですが、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。そして、そんな先生が大好きです。

3年 マネージャー
 指導員の先生は、毎日欠かさず、だれよりも早く水泳部の練習に来てくださいます。選手のタイムを取ったり、掃除まで積極的にしていただいたり、マネージャーとして多くの面で助けていただきました。
 選手には、できていない所を個別に指導していて選手も上達しているように感じます。
 水泳以外にも、様々な話をしてくださり、勉強になったことが数多くありました。いつも私たちに負けないぐらい明るく元気な先生です。これからも様々なことを教えていただければと思います。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

運動部活動運営ガイド

【備 考】

 運動部活動の活性化、指導者の指導力向上等を図るため、昨年度、「運動部活動運営ガイド」を発行しました。
 保健体育課のホームページからダウンロードできますので、ぜひ御覧ください。

 また、愛媛県生涯学習センターのホームページにある「えひめマナビィ人材データバンク」から、スポーツ指導者を検索できますので御利用ください。