|
|
|
|
〜生徒の育ちに学ぶ〜 |
松山市立内宮中学校 教諭 山下和美 |
|
1 はじめに
本校は、松山市の北西に位置する、生徒数480名の中規模校です。地元に残り活躍している卒業生も多く、保護者は学校教育に協力的な地域です。学校と地域とのつながりも強く、地域の方々は、「子どもは地域の宝」と考え、生徒を温かく見守り育ててくれています。
|
2 本校の教育活動
本校の教育目標「生き生きと活動し、共に生きる生徒の育成」をもとに、家庭や地域社会と連携し、生徒が誇れる学校づくりを進めています。めざす生徒像として次の3つを掲げ、日々教育実践に励んでいます。
|
・確かな学力を身に付け、自ら学ぼうとする生徒
・思いやりの心をもち、共に高め合う生徒
・気力・体力がみなぎり、何事にも挑戦する生徒 |
こうした生徒を育成するために、教師・生徒の共通の活動スローガンとして「内中5チャレンジA」(あいさつ・汗・あきらめない心・後始末・ありがとう)を設け、様々な体験活動を中心にした教育実践を展開しています。その活動のいくつかを紹介させていただきます。
|
|
(1) メニーフラワーズ計画
生徒会が中心となり生徒に呼びかけ、自主的に参加した生徒が協力して「メニーフラワーズ計画」という緑化活動を定期的に実施しています。
校内を美しく落ち着いた環境に数名から始めた活動ですが、今では毎回30名を超える生徒が参加するようになっています。校内は、いつも美しい花で整えられ、全校生徒や教職員の心を癒しています。
|
|
(2) あいさつリレー
毎朝、校門で行われる生徒会役員を中心にしたあいさつ運動と各学級が順番であいさつ運動をつないでいくあいさつリレーで、日々元気のよい「おはよう」の声が飛び交い、活気のある活動になっています。
|
|
(3) 総合的な学習の時間の活動
自らの生き方に誇りをもてる生徒を育てることを重点目標に各学年で実践を進めています。平成22年度の3年生は、「いのちに学ぶ」というテーマで総合的な学習の時間を構成し、3年間継続して劇に制作に取り組みました。自分たちで劇を作り上げていく中で、コミュニケーション能力の高まりとともに互いに感謝する気持ちをもつようになり、文化祭で発表をやり遂げることで個々の生徒の成長が見られました。
|
|
(4) 海岸清掃
1年生は、地域への奉仕として、自然を守り大切にする思いを感じながら、 「堀江海岸の清掃」を行っています。保護者・地域の方々にも協力をいただき、海開き前の海岸を清掃しています。
この活動は、先輩から今日まで受け継がれているものです。
|
|
(5) 地域清掃ボランティア
堀江地区の公民館活動の一つとして、毎月1回ボランティア清掃活動が行われています。平成22年度から生徒会を中心に有志を募り、堀江地区のボランティアに参加しています。この活動には堀江小学校も参加しており、地域が一体となって取り組む活動となっています。これまで、地域のゴミに無関心であった生徒も、この活動に参加したことでゴミの多さに改めて気付き、地域の環境に目を向けるようになっています。
参加者も徐々に増えてきており、継続した活動にしていきたいと考えています。
|
|
3 おわりに
これらの活動は、生徒たちが主体となり地域と連携しながら実践しており、今後も伝統として継続していきたい。特に、これらの活動を支えているのは、あいさつを大切にし、自ら汗を流し、最後まであきらめずにやり遂げ、最後にはきちんと後始末をし、いろいろなことを成し遂げるためには多くの人の心がありことを自覚し、ありがとうという感謝の気持ちを持ち続けるということであると考える。今後も日々の教育活動を大切にし、地域や家庭と連携しながら、地域の宝となる生徒を育てる実践を積み重ねていきたいと考えています。
|
|
|
|
|