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http://ehime-c.esnet.ed.jp/soumu/sougoukyouikukaigi/08taikou.pdf
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1 はじめに |
「愛媛県教育振興に関する大綱」は、今年4月から施行された地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正法に基づき、知事が、教育、学術、文化の振興に関する総合的な施策について、その目標や根本となる方針を定めたものであり、民意を代表する知事が教育に関する大綱を策定することにより、地域住民の意向の反映とともに、教育振興に関する施策の総合的な推進を図ろうとするものです。
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本県では、教育振興に関する大綱を、教育振興への考え方や基本的な方向性を、知事が県民に対して示すものとして、去る5月26日に開催された総合教育会議
(http://ehime-c.esnet.ed.jp/soumu/sougoukyouikukaigi/07gijiroku270526.pdf)
での協議を踏まえ、教育に関する最上位の方針として新たに策定しました。
なお、大綱の名称にある「教育」という言葉には、「教育、学術及び文化」という幅広い概念を含んでいます。 |
大綱の内容については、知事と教育委員会が、政策の方向性を共有し、連携して教育行政の執行に当たることができるよう、知事の公約や県長期計画等との整合を図るとともに、文化、スポーツや私学振興など知事部局において所管している教育分野も対象としており、期間は、平成27年度から30年度までの4年間としています。 |
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2 大綱の構成について |
大綱は、大きな将来像を示している前文、6つの振興方針と、振興方針ごとに整理した本文とで構成しており、本文では、振興方針ごとに「在るべき姿」「課題」「目指す方向」について記述しています。
また、全体を通して、幅広い世代の県民に対してわかりやすく、柔らかな表現に努めています。 |
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愛媛県イメージアップキャラクター
みきゃん |
3 大綱の内容について |
(1) 副題 |
「愛顔(えがお)でつなぐ学びの未来」という副題を付しています。この副題は、学校・家庭・地域が愛顔でつながり、一体となって、社会総がかりで子供たちの教育を支え、次代につないでいき、子供たちの明るい未来を拓いていくという意気込みを表現しています。 |
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(2) 前文 |
愛媛県が目指す社会の将来像として、
① 地域全体で子どもたちを育んでいくイメージとして、「愛情豊かな地域社会の中で、子どもたちが、時には厳しく指導され、時にはやさしく手を差し伸べられながら、周りに必要とされていることを実感し、幸福感を抱き、夢に向かって伸び伸びと成長している。」社会
② 子どもたちが知・徳・体バランスよく成長し、生きる力を身に付けていくイメージとして、「子どもや若者が、それぞれの個性を大切にしながら、確かな学力・豊かな心・健やかな体をバランスよく育み、生きる力を身に付けるとともに、社会の中で果たすべき役割や責任を自覚し、たくましく挑戦している。」社会
③ 幅広い世代が充実した生活を送り、次世代にしっかりとつないでいくイメージとして「誰もが、生涯にわたり自分の目標に向かって学習に励む機会を得られ、自己の成長と暮らしの充実を実感するとともに、豊かな文化を次世代へ引き継いでいる。」社会
という3つの姿を提示し、このような社会を実現することにより、県民一人ひとりが、ふるさとに誇りと愛着を持ち、地域課題の解決に果敢に挑むような活力ある愛媛県を創生すること、特に、一人ひとりに輝く愛顔があふれる社会を目指して、平成27年度から30年度を対象期間とする本県の大綱を定め、市町や関係団体等と連携しつつ、「挑戦・実行・現場主義・オール愛媛」を基本姿勢として、県民の皆様とともに、教育、学術、文化、スポーツの振興に取り組んでいくという強い意思を、力強く宣言しています。 |
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(3) 振興方針 |
教育振興のための基本的な方向を示す6つの振興方針を設定しました。 まず、教育を支えるソフト・ハード両面にわたる支援体制や教育環境づくりに関する方針として、「1 学校・家庭・地域が連携した教育の推進」と「2 安全・安心な教育環境の整備」を、次に、教育振興に取り組む施策の方針として、「3 未来を拓く子どもたちの育成」、「4 特別支援教育の充実」、「5 人権・同和教育の推進と児童生徒の健全育成」、「6 生涯学習の推進と文化・スポーツの振興」を掲げました。 |
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(4) 本文 |
本文では、6つの「振興方針」について、それぞれ「在るべき姿」、「課題」、「目指す方向」を記載しています。
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①「学校・家庭・地域が連携した教育の推進」
「学校、家庭、地域が連携・協働し、社会総がかりで、未来を担う子どもたちの健やかな成長を支援している」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「創意工夫を生かした学校づくりや家庭、地域の教育力の向上、学校、家庭、地域、企業等が連携した子どもたちの健やかな成長、さらに、大学等との連携、保育所・児童館など福祉分野との連携、私学振興」を掲げています。 |
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②「安全・安心な教育環境の整備」
「子どもたちにとって、安全・安心で、充実した学びの場が確保されている」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「家庭や地域と連携した学校安全対策の充実、学校の耐震化のほか、防災士の資格取得等による教職員の資質向上、さらに、防災教育や交通安全教育などを通じて、自らの命は自ら守ろうとする主体的な態度を育成していくこと」を掲げています。 |
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③「未来を拓く子どもたちの育成」
「自信を持って生き生きと勤務する教職員に見守られながら、知・徳・体のバランスがとれ、たくましく生きる力を身に付けた子どもたちが育まれている」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「子どもたちの確かな学力の定着と向上、東・中・南予の豊かな自然や産業特性を生かした体験活動、郷土愛やグローバルな視野を養う教育の推進、道徳教育、情報教育や環境教育、キャリア教育などの充実のほか、読書習慣や食習慣、運動習慣の確立など、子どもたちの望ましい育成に関する方向性、さらに、教職員の能力や倫理観の向上に加え、自信を持って教壇に立ち、明るく安心して働くことができる職場づくりの推進」を掲げています。 |
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④「特別支援教育の充実」
「障害のある子どもたち一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導・支援により自立と社会参加が図られている」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「障害のある子どもたちが安心して学ぶことができる学校環境づくり、特別支援教育における教職員の資質向上、学校や家庭、地域、関係機関が連携した支援体制の整備、早期からのキャリア教育の推進、就学前からの教育相談体制づくり、さらに、障害のある子どもとない子どもの相互理解の促進や地域住民に対する特別支援教育の啓発」を掲げています。
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⑤「人権・同和教育の推進と児童生徒の健全育成」
「いじめや差別、児童虐待等について、県民一人ひとりが主体的に考え、互いの人権を尊重して行動している」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「差別・偏見の解消に向け、教育の中立性を確保しつつ人権・同和教育を進めるとともに、児童生徒が主体的に取り組むいじめの未然防止や、体系的・組織的な取組み、不登校など生徒指導上の課題に対応する学校支援体制の充実、さらに、福祉・医療・警察など関係機関と連携した児童虐待へ早期対応」を掲げています。
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⑥「生涯学習の推進と文化・スポーツの振興」
「生涯にわたる自発的な学びや生涯スポーツ・文化との触れ合いを通じて、地域に誇りと愛着を感じている」状況を在るべき姿として提示し、その目指す方向として、「生涯にわたり学びたいときに学べる学習環境の整備と、学びの成果を社会に役立てる生涯学習社会の創造、幅広い世代の県民が、文化・芸術・スポーツに気軽に親しめる環境づくり、さらに、オリンピックなどの国際舞台で活躍する選手を夢見て頑張る子どもたち、トップレベルで活躍する選手などトップアスリートの育成や、新しい愛媛文化の創造を担う人づくり、文化財を活用した地域活性化」を掲げています。
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県教育委員会では、このような大綱の趣旨を踏まえ、従来にも増して知事部局との連携を密にしつつ、学校、家庭、地域、企業等と連携・協働を深めながら、本県の教育振興に取り組んでまいります。 |
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