本校は、明治29年に愛媛県尋常中学校（現松山東高校の前身）東予分校として開校し、明治31年に元西条藩跡の現校地に移転、その翌年に東予分校から愛媛県西条中学校として独立した。その後、昭和30年に愛媛県立西条高等学校と改称され現在は、全日制課程（理数科・普通科、普通科、理数科、商業科）と定時制課程から成り立っている。そして、校訓「質実剛健」「文武両道」「気品と清楚」のもと、生徒は勉学や部活動に励んでいる。

　本校同窓生には、第４代日本国有鉄道総裁「新幹線の父」と呼ばれた十河信二先生がいる。十河先生は、在学中、地球儀を大手門（正門）の上に飾り、「この門をくぐる者は将来世界を背負って立つべきである」と演説を行った。この言葉が本校のいつの時代にあっても変わらぬ教育方針であり校是として受け継がれている。本校では、この十河先生の精神を受けつぐ、「将来世界を背負って立つグローバル人材の育成」を重点努力目標に掲げ、「生きる力の育成～質の高い文武両道～」「進路実現の支援」「地域への貢献、理数・産業教育の振興」を目指して教育活動を行っているところである。

<地域ネットワークを活用した学習活動>

　「本校における望ましい勤労観・職業観の育成」を主題に、たくましく生き抜く職業人の育成を目指して事業に取り組んでいる。第１学年では、全学科の生徒を対象に、地元地域で活躍する企業の実態や求める人物像等を学び、キャリアプランニング能力や課題解決能力等を養っている。商業科では、３年間の専門教育の成果を見据えて地域経済の課題や可能性に視点を置いたインターンシップ、課題研究活動、企業説明会、事業所訪問等に取り組みながら、社会的・職業的自立の育成に取り組んでいる。

３　地域を担う心豊かな高校生育成事業