新規事業


えひめ家庭教育応援ファシリテーター養成事業
生涯学習課


えひめ家庭教育応援ファシリテーター養成事業
1 趣旨
「えひめ家庭教育応援学習プログラム」 を活用した学習活動の進行等を担う「えひめ家庭教育応援ファシリテーター」の養成

「えひめ家庭教育応援学習プログラム」の普及啓発と本プログラムを活用した学習活動の実施

県内各地の子育て・家庭教育支援の機運の醸成と充実
2 開催日時・場所
地区 開催日時 会場 参加者数
中予 平成28年6月18日(土)9:30~16:45 にぎたつ会館 115名
南予 平成28年7月26日(火)9:30~16:45 南予地方局 86名
東予 平成28年7月27日(水)9:30~16:45 東予地方局 87名
3 参加者
 「家庭教育支援」をはじめとする「学校・家庭・地域連携推進事業」関係スタッフ、各PTA関係者、保育士、 幼・小・中・高・特別支援学校教職員、婦人会関係者、公民館関係者、市町教育委員会・子育て支援・保健福祉関係職員及び団体関係者、企業関係者、 民生児童委員、主任児童委員、放課後児童クラブ関係者、警察関係者等
4 研修内容
(1)開会行事(9:30~9:40)

(2)講演  「家庭教育の課題とその支援」(9:40~11:10)
  講師 川村学園女子大学 名誉教授 教育学博士  斎藤  哲瑯 氏

(3)「えひめ家庭教育応援学習プログラム」及び「えひめ家庭教育応援ファシリテーター」につい   て (11:25~12:10)
   愛媛県教育委員会

(4)「えひめ家庭教育応援ファシリテーター」演習①(13:10~14:40)

(5)「えひめ家庭教育応援ファシリテーター」演習②(15:00~16:30)
  講師 岡山県親育ち応援学習プログラムファシリテーター 隅田 浩美 氏

(6)閉会行事(16:30~16:45)
5 養成講座の様子
(1)講演 「家庭教育の課題とその支援」
  講師 川村学園女子大学 名誉教授 教育学博士  斎藤  哲瑯 氏
【参考資料】講演レジュメ

1.親の役割は、子どもの自立を支援することにある
 ①生物としての自立(生活力を身につけること)・・・これが自立や社会性の基本になる。
 ②人として(社会人として)の自立・・・生活的自立の弱体が、社会に出ていくことを拒んで  しまう。
 ③子どもには自信になるものが必要。禁止しないで、いろいろ挑戦させてみて子どもが見  つけ、得るもの。

2.心はかけても、手はかけない ~子どもの自立を妨げている要因~
 ①豊かで便利な社会は、自分では何もしなくても済む社会・・・社会性の弱体化、人間関   係の希薄化など。
 ②時代の急変、多様化、情報化などから、教育の目標が分かりづらくなってきている
  ・・・不安要素に。
 ③教育が、成績・学歴中心にこだわりすぎるあまり、学校中心となって、家庭・学校・社会  の教育機能のアンバランスを招き、家庭や学校の責任と役割が不明確となってきている   ・・・教育全体が弱体化。
 ④「点数至上主義」が学校や家庭に入り込み、子どもの逃げ道を塞ぎ、情緒的な結びつ   きをも遮断。
 ⑤失敗を許さない「潔癖主義」「完全主義」は、創造性、能動的な動きを封じ込めている。  ⑥「危険=禁止」の考え方が、チャレンジ精神や創造性などを削いでいる。
 ⑦親や大人の過干渉が指示待ち人間をつくり、「やる気」「責任感」などを喪失させている  。
 ⑧自然・社会体験の不足などから本物を知らない
  ・・・ チャレンジ精神、忍耐力などが低下。「感動」「感謝」「感激」などの「感」も育ちにくく     なってきている。
 ⑨他人とのふれ合い不足などの影響から、思いやり、協調性、コミュニケーション能力な   どが育たない。
 *デジタル人間化してきている
  ・・・嫌なものは排除。Yes,Noによって人間関係が振り分けられる。

3.人間としての基礎づくりは家庭にあり、子どもにとって「家庭が楽しい」が最も大切
 ①英語のHOME(家庭)には、「安住の地」、「安息の場所」という意味がある。
 ②家庭内では、人間関係や信頼関係の基礎が作られ、日々の生活を大切にしながら育   まれていくもの。
 ③人生80年(学校卒業後の60年間)をどのように生きるか。「人生」の視点で子育てを考   えよう。
 ④父親には、子どもの目線を社会(世界)に向けさせることを実行して欲しい。
 ⑤これからは、自分の意見を発信できることが求められる。まずは、子どもの声をじっくり  聞く姿勢を。

4.子どもたちを、地域社会(自然)の中に連れ出そう
 ①限定された「3つの間」(空間、時間、仲間)を変えて、地域の中に自分を置いてみよう。  新発見が。
 ②地域活動のメリット

5.PTAの役割と今後のあり方
 ①家庭と学校の役割を明確にし、それをそれぞれの責任において実行するように努める  。
 ②先生方と保護者の関係をもっと密にする方策を考えよう。  学校内に“ティーサロン”などを創ってみる。
 ③進学のことだけでなく、子どもの自立や社会性を育てる方   策を先生方と一緒に考えることを。
 ④学校のOB・OGや地域の人たちを会員等に加えることの検  討も。
 ⑤役員の任期を複数年にする。 一年は、前任者の計画をた   だ実行するだけで、他人が作った計画では面白くないし責任  も不明確になる。 やる気も起きないし、マンネリ化してしまう  。

 
(2) 「えひめ家庭教育応援ファシリテーター」演習①②
  講 師 岡山県親育ち応援学習プログラムファシリテーター 隅田 浩美 氏
演習① えひめ家庭教育応援プログラム「さあ、勉強しなさい!」
 
過程 形態 学習活動の内容
導入  全体
グループ
1 アイスブレイク  
  ・ハッピーじゃんけん
  ・自己紹介
2 学習のルールの確認 
展開

 
グループでファシリテーターを決めて進行を体験
グループ




個人



グループ

個人


グループ



グループ





個人
グループ
3 学習のねらいやエピソードの理解
4 ワーク①
エピソードから大和さんが進んで勉強に取り組めない原因や理由を考え、解決方法を話し合う。
 ○原因や理由について考え、話し合う。
  ・個人で考える。
     ↓
  ・グループで考えを共有し、原因や理由を分類・整理する。
 ○原因や理由を解決する方法を考え、話し合う。
  ・個人で考える。
     ↓
  ・グループで解決する方法を意見交換する。
5 ワーク②
親や周囲の大人の言葉や態度で、勉強のやる気がなくなった経験ややる気になった経験について話し合う。
  ○やる気がなくなった経験を話し合った後、やる気になった経験について    話し合う。
6 ワーク③
自分の子どもが勉強に対して、やる気になる作戦を考え、話し合う。
  ・ワーク①②の話し合いをもとに、個人で作戦を3つ考える。
  ・グループで作戦を紹介し合い、意見交換をする。

まとめ  個人
全体 
7 学習を振り返り、「気付いたこと」「やってみようと思ったこと」を記入する。
  ・全体に感想を紹介する。(2~3人) 
 
演習② えひめ家庭教育応援学習プログラム「子どもは地域の宝」 
 
過程  形態  学習活動の内容 
導入  全体
グループ
1 アイスブレイク  ・たましいの握手
  ・うそ当て自己紹介
2 学習のルールの確認 
展開 


グループ



個人

グループ











個人

グループ

全体
3 学習のねらいやエピソードの理解
4 ワーク①

エピソードから子どもたちの生活や様子から心配なことを考え、話し合う。
  ・子どもたちの心配なことについて個人で考える。
       ↓
  ・グループで考えを共有し、心配なことを分類・整理する。

5 ワーク②
ワーク①で出された子どもたちの心配なことを解決する方法を考え、話し合う。
  ・解決するための方法について個人で考える。
       ↓
  ・グループで考えを紹介し、解決方法を話し合う。
       ↓
  ・全体に話し合いの結果を紹介する。(2~3グループ)

まとめ  個人
全体 
6 学習をふりかえり、アンケートを記入する。
  ・学習者用アンケートに記入する。
  ・全体に感想を紹介する(2~3人)
 
6 参加者のアンケート結果及び感想・意見等
(1) アンケート結果
 
 
 
 
 
7 感想・意見等
・ 普段、夫婦だけで考えている子育てについて、情報や考えを共有しながら話しあう  ことができたことは新たな発見になった。 同じような悩みを抱えた保護者は多いと  思うので、このような学習会について、ぜひ多くの方に知ってほしい。
・ お互いを尊重して、意見を聴き、解決策を出し合うことは、すてきなことであり、学   習プログラムを活用した学習会を実施したい。
・ 保護者が考えて、自ら解決策を導き出すことは、今までにない方法だと思う。いろ   いろな悩みを出し合い、気付くこともできるので、実施したい。
・ 初めて会った方とでも楽しくワークショップができて、あっという間に時間が過ぎた。  今回の講演や家庭教育応援ファシリテーターは初めてであり、大変勉強になった。
・ 今年度から公民館活動を始めたので、積極的に活動に参加・提案し、ささやかでも  地域の子育て支援に役立てたいと思う。
 
えひめ家庭教育応援ファシリテーター養成講座修了者数
  
       ≪修了証≫
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