特集



県立学校教職員防災士の養成及び教職員防災管理研修会について

1 県立学校教職員防災士の養成


 (1)防災士とは
 防災士とは“自助”“共助”“共同”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を習得したことを特定NPO法人日本防災士機構が認証した人のことです。
 
 (2)防災士養成について
 愛媛県教育委員会では、平成27年度から教職員が防災士の資格を取得するため、防災危機管理課の協力を得て2日間講座を開講しています。令和4年度末までに1校当たり平均16名となるよう合計1,056名を配置することを目標に、昨年度までに518名が講座を受講し、防災士の資格を取得しました。なお、今年度は134名が受講しています。
 講座は、防災に関する講義などの座学をはじめ、災害図上訓練(DIG)や避難所運営(HUG)の演習もあり、31講目から12講目を受講します。残りは教本を参考にレポートを作成し提出します。また、最終日の最後には資格取得試験があります。試験は3択の選択式で、昨年までは7割以上の正答で合格でしたが、今年から8割以上となり難易度が上がりました。
 合格後は、「防災士認証登録申請書」に地域の消防署などが実施する救命救急講習の修了証の写しを添えて防災士認証登録をします。
 ちなみに、令和元年10月現在、防災士は全国に約18万人おり、そのうち愛媛県は約1万3千人で東京都に次いで多くなっています。

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防災士養成講座の様子
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災害図上訓練(DIG)の説明
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災害図上訓練(DIG)
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避難所運営ゲーム(HUG)

2 教職員防災管理研修会の開催


 県教育委員会では、各学校の防災士資格取得者(いない場合は防火管理者)向けに「教職員防災管理研修会」を実施し、最新知見などを学ぶことにより学校での防災管理・防災教育に生かすことができるよう資質向上を図っています。
 今年度は8月に東予・中予・南予の3か所で幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教職員を対象に実施し、合計534名が研修に参加しました。研修会では、文部科学省の元学校安全調査官による防災教育に関する講演や気象庁による気象情報の活用に関する講話のほか、避難訓練の重要性について指導連絡を行いました。
 
 防災士の資格を取得した教職員は、防災士としての知識・技能を活用して、学校の防災管理者として避難訓練の実施や危機管理マニュアルの見直しなどの防災教育・防災管理の中心的な役割を担っています。
 いざ、という時に備え、今後も多くの教職員に防災士資格を取得してもらえるよう、取組を一層進めていきます。

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防災教育に関する講演
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気象庁による講義
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学校防災教育モデル実践指定校による発表
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県教委による避難訓練に関する指導連絡

令和元年度愛媛県人権・同和教育研究大会

 愛媛県教育委員会と愛媛県人権教育協議会は、「差別の現実から深く学び、『部落差別の解消の推進に関する法律』の具現化を目指して、地域ぐるみで人権・同和教育を推進しよう」をテーマに、県内各地の実践を通して学び合い、差別解消に向けて取り組むために、標記研究大会を次のとおり開催いたしました。

【全体会】


 午前中は、松山市民会館大ホールで、全体会を行いました。参加者数は約2,300人で、盛大に開催することができました。
 ○開会行事
 愛媛県人権教育協議会の活動を振り返るスライド上映で始まり、県教育長の挨拶の後、県知事から祝辞をいただきました。また、人権・同和教育推進功労者として2名が知事表彰を受けました。
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○動画上映
 「部落差別解消をめざす動画メッセージ」コンテストに応募した中から、優秀作品として選ばれた3作品を、表彰後、上映しました。優秀作品は、右の通りです。
作品タイトル 所属・団体名
みんなで解消!部落差別! 愛媛県人権教育協議会新居浜支部
部落差別の解消を目指す動画メッセージ 愛媛県立内子高等学校人権委員会
3つの扉 愛媛県立大洲高等学校

【分科会】


 午後は、市内6会場(松山市立八坂小学校、愛媛県立松山東高等学校、松山市立番町小学校、愛媛県中予地方局、愛媛県立松山北高等学校、松山市立勝山中学校)で、分科会を行いました。200~500人に分かれて参加し、部落差別の解消や人権課題の解決に向けて、約2時間、協議しました。
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