本年度新規事業
ICTを活用した学びの創造推進事業
義務教育課
「英語が使える高校生」育成事業
高校教育課

ICTを活用した学びの創造推進事業
義務教育課

 愛媛県教育委員会では、平成23年度新規事業として、ICTを活用した学びの創造推進事業を実施しています。
 本事業では、新しい学習指導要領に対応して、デジタルコンテンツを活用した指導事例の作成やICT活用指導力の向上に向けた取組を行い、その成果の普及を通して子どもたちの学びの充実を目指します。

Ⅰ 事業の概要
 本県においては、コンピュータ等のICT機器の環境整備は、年々進んでいますが、授業で活用可能なデジタルコンテンツの整備や指導事例の蓄積に課題があります。
 文部科学省調査「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」における、教員のICT活用指導力の状況では、各項目で全国的には高い順位にありますが、授業場面での活用指導力は、他の項目と比べてやや低く、課題が見られます。
 このような実態を踏まえ、次の事項に重点をおいて事業に取り組みました。
 ■各教科の授業で活用可能なコンテンツと指導事例の蓄積と普及  授業の様子
 ■教員のICT活用指導力を高める組織的な研修の充実
  次の文字をクリックすると、本事業の概要を閲覧することができます。
 事業概要(PDF:60KB)
デジタルコンテンツを活用した指導事例 小中学校全ての教科の授業で、デジタルコンテンツを活用した指導事例を作成しました。また、事例とともに授業で活用したコンテンツも紹介しています。
ICT活用指導力向上のための研修 県内全市町のICT活用推進リーダーを養成し、各地域でICT活用指導力養成研修会を実施しました。研修会の様子を紹介します。
 教育の情報化に対応するための研究会 県内の全市町ICT活用推進リーダー、指導事例作成委員、学校の管理職及び市町教育委員会担当者を対象に実施します。
Ⅱ 事業の内容
■デジタルコンテンツを活用した指導事例の作成
  
 デジタルコンテンツを活用した指導事例作成委員会を立ち上げ、小・中学校の20教科等(小学校9教科及び外国語活動・中学校9教科)において、デジタルコンテンツやICTを授業で活用した指導事例を作成しました。
 作成に当たっては、各学校に導入されている機器やソフトウェアなどの環境や教員の活用指導力の実態が異なることから、次のような基本方針のもとで作成しました。

 基本方針   全ての教員が授業に生かせるICTの活用
目指す授業   ICTを効果的に使って、子どもたちが楽しく学び、よく分かり、力を付ける授業  イラスト
 事例作成の概要(PDF:10KB) 
■ICT活用指導力向上のための研修  
 ICT活用推進リーダー養成研修
  県内20市町から、小中学校各2名のICT活用推進リーダーを養成し、各地域における研修会の企画・運営及び講師として関わり、地域の教員のICT活用指導力の向上を目指すことを目的に2日間の養成研修を実施しました。
  【リーダー養成研修の内容】
  第1回研修   「ICT活用指導力の向上を図る研修の在り方」
 期日・場所 平成23年6月17日(金)  ・ 愛媛県総合教育センター
 研修内容     1  学校教育におけるICTの活用 
  2  ICT機器の種類と特性の理解 
  3  情報モラル教育の進め方
  第2回研修   「授業研究の進め方」
 期日・場所 平成23年9月27日(火)  ・ 愛媛県総合教育センター
 研修内容     1  ICTを活用した教材作成の基本的な考え方
  2  ICTを活用した授業研究のポイント(模擬授業と研究協議) 
  3  研修の総括  - 管内研修会の開催に向けて-
研修の様子   研修の様子
【研修】  ICTを活用した教材作成の基本的な考え方 【研修】 ICTを活用した授業研究のポイント
 プレゼンテーション作成ソフトウェアを活用した教材作成の実習を行いました。文字の大きさやアニメーションの設定など基本的な内容を確認した後、発展的な教材作成に取り組みました。  管内研修会の授業者による模擬授業と全体での協議を行い、ICTを活用した授業づくりのポイントと授業研究の視点について話し合いを深めました。
 【参加者の感想から】
○教材作成の基本を確認しながら、今まで知らなかった機能を教えていただいた。学んだことを効果的な教材作りに生かしていきたい。
○研修講師の視点から実習することができた。自校や地域での伝達研修に生かしたい。
【参加者の感想から】
○ICTを授業でどのように生かすことができるか。これが多くの教員の知りたいことだと思う。15分間の模擬授業を3教科見ることができた。導入や展開、まとめと様々な活用の方法があることを実感することができた。このようなスタイルの研修をどんどん推進したい。
【研修の成果】
研修の成果 ○ICT活用推進リーダー養成研修については、40名の推進リーダー全員が「満足」・「おおむね満足」と評価しており、研修の成果が見られます。
○研修を通じて、ICT活用のメリットだけでなく、陥りやすい問題点も把握することができ、研修の指導者として授業を見る視点を養うことができました。
○ICT活用推進リーダーは今後、各管内におけるICT活用指導力向上研修会の企画・運営と実技研修の講師として活動しました。
  ICT活用指導力向上研修会
  県内教員のICT活用指導力の向上を図り、ICTを活用した授業改善に資する目的として、県内3会場で研修会を開催しました。
【東予会場】
 開催日  平成23年11月28日(月)
東予会場の公開授業の様子 
東予会場の実技研修の様子 
 公開授業(上)・実技研修(下)
会 場 新居浜市立垣生小学校 
 内 容   公開授業         学習指導案(PDF:332KB)
   第5学年社会科 「工業生産と貿易」
 研究協議
   授業のねらいを達成するためのICT活用の在り方
 実技研修
   ICTを活用した教材作成の基礎
【中予会場】
 開催日  平成23年12月7日(水)
中予会場の公開授業の様子
中予会場の研究協議の様子
 公開授業(上)・研究協議(下)
会 場 伊予市立港南中学校 
 内 容   公開授業         学習指導案(PDF:86KB)
  第2学年技術・家庭科(技術分野)
     「ロボットコンテストに挑戦しよう」
 研究協議
  授業のねらいを達成するためのICT活用の在り方
 実技研修
  プレゼンテーションソフトの効果的な使い方と教材づくりへの応用
【南予会場】
 開催日  平成23年11月1日(火)
南予会場の公開授業の様子
南予会場の実技研修の様子
 公開授業(上)・実技研修(下)
会 場 大洲市立新谷小学校 
 内 容   公開授業         学習指導案(PDF:86KB)
  第2学年生活科 「わたしのまち大すき」
             新谷のすてきを教え合おう
 研究協議
  授業のねらいを達成するためのICT活用の在り方
 実技研修
  授業に使える、簡単にできるフラッシュ型教材を作ってみよう
 【参加者の感想から】  
■公開授業について
○授業のねらいを達成するためにICTが効果的に活用できていた。割合の数値を入力して取扱い額のグラフが作成でき、そのグラフから変化の傾向を読み取る活動につなげていた。
○とても魅力的な授業で、先生の指導力を見習いたい。板書や子どもへの賞揚などICT以外の指導の充実がICTの有効利用につながっていることが分かった。(東予会場)
東予会場の公開授業の様子 
○電子黒板を生徒が無理なく使えていてよかっと思います。教師と生徒が日常的に使う環境を整え、ストレスなく機器を活用できたらよいと 思います。よい見本を提案していただきました。
○大変素晴らしい授業だったが、ICTで見せるのもよいが、実体験(ロボットの操作・観察)の大切さを常に認識しておきたい。(中予会場)
中予会場の公開授業の様子 
○電子黒板を駆使した導入で、これまでの体験を振り返り、子どもたちの意欲を高めることができていた。
○子どもたちは、手作りの新聞やTVニュース、ボードや模造紙などを使って、2年生らしく生き生きと発表していた。情報活用能力につなが る大切な活動だと思う。(南予会場)
南予会場の公開授業の様子 
■実技研修について 
○授業に使える素材をたくさん準備していただいた。自分の授業に合わせて教材を作ることに意義があるので参考になった。
○これから教材を作成して、より分かりやすい授業を子どもたちに提供できるよう励みたい。
○基礎的な実技が中心だったのでもう少し高度なことも実習したかった。参加者のレベルに応じた内容を検討してもらいたい。
 【研修の成果】
 参加者のアンケート結果より
 項目  満足度
 研修会は充実した内容だった  100%
 公開授業におけるICT活用は有効だった  99%
 研究協議では有益な知見が得られた  100%
 実技研修の内容は工夫されたものだった  98%
 実技研修の内容は今後に生かせるものだった  98%
 総合評価  100%
 
  3会場合わせて、約150名が参加しました。それぞれの項目で「満足」「ほぼ満足」と回答した参加者の割合は、左表のとおり、ほとんどの参加者にとって満足度の高い研修会でした。
  参加者数、会場の設備、実技研修の内容などを検討して、今後の取組に生かしたいと思います。
■教育の情報化に対応するための研究会 
 本事業の成果の普及するとともに県内各地におけるICT活用を一層推進するために、平成24年2月15日・水曜日に、愛媛県生涯学習センターで開催しました。
Ⅲ まとめ

  ICT を教育に活用する効果が明確になりました。教師や子どもたちが、誰でも簡単にICTを活用でき、楽しいよく分かる授業を通して、子どもたちに情報を活用する力を育てていくことが求めれられている現在、本県においても、今後一層、教員の指導力の向上を図り、教育へのICT活用の可能性について実践を通して研究していきたいと考えています。




英語が使える高校生育成事業
高校教育課
 「英語が使える高校生」育成事業は、県立高校生に、英語による様々な活動を行う2泊3日の合宿やディベート大会を通して、英語を使う楽しさを実感させるとともに、英語によるコミュニケーション能力の基礎を身に付け、学ぶ意欲をさらに高めるよう指導することにより、『英語が使える高校生』の育成を図ることを目的としたものです。
 具体的には、「高校生『英語スキルアップ合宿』」と「高校生『英語ディベート・コンテスト』」の二つの行事を実施しました。

【高校生英語スキルアップ合宿】
 8月10日・水曜日から12日・金曜日に大洲市の国立大洲青少年交流の家で、8月11日・木曜日から13日・土曜日には松山市のえひめ青少年ふれあいセンターで、それぞれ2泊3日の英語合宿を実施しました。東・中・南予合わせて73名の高校生が参加しました。
 合宿では、英語でのゲーム、ALTとのコミュニケーション・プラクティスやディベートなど、様々な活動を通じて、楽しく英語を学ぶ機会を持つことができました。

■ 東雲女子大学特任教授 松本達也先生による演習 “Enjoy English”

 「英語による自己紹介」、「英語のことわざゲーム」、「英語のなぞなぞ」、「物語を作る」、「コミックの英語」など、いろいろな活動を紹介してくださいました。
松本先生のお話を熱心に聞く生徒たち(大洲会場)
松本先生のお話を熱心に聞く生徒たち(大洲会場)


■ 英語ディベート
 「都会に住むのがよいか、田舎に住むのがよいか」というテーマで、模擬ディベートに挑戦しました。
ALTに手伝ってもらいながらディベートの準備をする生徒たち(大洲会場)
ALTに手伝ってもらいながらディベートの準備をする生徒たち(大洲会場)

■ コミュニケーション・プラクティス

ALTが英語でクイズを出しているところ(松山会場)
ALTが英語でクイズを出しているところ(松山会場)


■ ワークショップ
ワークショップの様子
日本人の英語教員とALTがそれぞれワークショップを開き、生徒たちが順に体験していきました。
  (松山会場)

(合宿に参加した生徒からの声)
○英語で友達やALTと会話することによって、英語に対する意欲が高まった。
○ディベートやワード・カウンターなど、英語を話す機会が多く、よい勉強になった。
○ALTや先生のワークショップが楽しかった。
○自分の現在の英語力を見つめ直すよい機会になった。
○プログラムの説明や先生とのコミュニケーションも全て英語で行われ、英語漬けのように感じられ、充実した3日間だった。
○ワード・カウンターでは、日に日に自分が英語で話せるようになっていくのが目に見えて、やる気が出てきた。
○ペーパーテストでは分からない、自分の「使える英語力」が確認できてよかった。

など、全体的に、英語学習に対するモチベーションが上がったという声が多く聞かれました。


【高校生英語ディベート・コンテスト】
 12月17日・土曜日には、松山市のえひめ青少年ふれあいセンターを会場に、高校生の英語ディベート大会を開催しました。
 県内9校10チーム(40名)が出場し、「日本の全ての高等学校は制服を廃止すべし」の論題に対して肯定側・否定側に分かれ、英語による討論を行いました。
 参加した高校生の多くは、英語ディベートの経験はほとんどありませんでしたが、どのチームもよく準備してきており、自分の考えを英語で伝えようと一生懸命、試合に臨んでいました。
 予選と決勝トーナメントを行い、熱い舌戦を勝ち抜いて、松山東高校が優勝、松山中央高校が準優勝に輝きました。また、ベスト・ディベーターには、松山東高校1年松尾祐輝さんが選ばれました。

高校生英語ディベート・コンテスト会場の様子 本県で高校生の英語ディベート大会が開かれるのは、これが初めてのことです。
肯定側が立論を述べているところ 肯定側が立論を述べている様子
試合進行の様子 試合の進行や計時も、参加生徒が務めました。
決勝戦の様子
決勝戦の様子 熱戦となりました
優勝した松山東高校チーム
優勝した松山東高校チーム
準優勝した松山中央高校チーム
準優勝の松山中央高校チーム

(ディベート・コンテストに参加した生徒・教員からの声)
 ○いろいろな刺激を受け、自分の英語力を見つめ直すことができた。
 ○これまで英語を書いたり読んだりすることはたくさんあっても、実際にそれを使って話したり、聞いたりするという体験はほとんど無かったので、すごく新鮮な気持ちで取り組めた。
 ○英語ディベートを通して、英語で自分の意見や主張したい考えを発信するのは、思った以上に難しいことが分かった。日頃から自分で物事を考えるようにして、英語で表現してみることが大切だと思った。
 ○県下の様々な学校と対戦することができておもしろかった。また、他校の生徒たちとも交流できて楽しかった。
 ○参加した生徒たちは、他校の生徒の様子を見て刺激され、英語学習に対する興味を更に深めることができたと思います。十分な成績を残すことはできませんでしたが、生徒たちは達成感を得ることができました。ディベートの準備、大会への参加を通じて、自己表現の道具として「英語」を使うことの楽しさに気付いてくれたと思います。

など、大変前向きな声が多く聞かれました。今後、ますます充実した大会にしていきたいと考えています。


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